ポリッドスクリーンを使ったボカロ系イベントを作った話
イベント概要
- 非営利
- 自分も含め、企画側は全員学生、お客さんは学生と教員
- イベントを行った場所は学校
- 使用キャラクターはクリプトンヒューチャー社の VOCALOID キャラクターのみ
準備
スクリーンについて
スクリーンを選ぶポイント
- 安い
- 短辺が2メートル以上あるロール状のシート
- 無地 (フィルム表面に何も印字されていない)
- 学生でも買える
- 軽い
- 学校に搬入可能である
を考え、今回利用したのがカインズホームの農ポリ 0.05X210X100
5000 円以下で購入でき、サイズも短辺が 2m10cm あり支払いもコンビニで OK、完全に無地で、ロールの状態で 9kg ほどなので1人で持ち運びが可能なので、学校近くにあるクロネコヤマトの営業所に配達をしてもらい、受け取りに行くことで学校に搬入が可能。ここで注意するのが、カインズオンラインには配達先を指定するときに営業所止めには設定できないので、お客様サポートへ連絡し個別に対応してもらうことが必要だということ。自分はカインズの回し者ではないのだが、カインズホームのカスタマーサポートはとても良い、返信が早いし個別対応になるとちゃんとサポートとコミュニケーションが取れるし、電話での相談も可能なので困ったらサポートに連絡すればどうにかしてくれる感じでした。
ちなみに、今回の候補に上がったのは
- 大倉の農ポリ 厚さ 0.1mm 幅 96cm の切り売り 町田の東急ハンズで購入した、重ねずに明るい部屋でもくっきりと写る。結構重く、値段も高く今回は購入を断念。
- 大倉の農ポリ 厚さ 0.05mm 幅 190cm の切り売り こちらも町田の東急ハンズで購入、これだと4枚重ねなきゃ明るい部屋ではくっきりと写ってくれない。軽く、値段も 0.1mm の半額ぐらい。下の写真はこれ。なかなかよかったが 町田の東急ハンズではロールでの販売をしておらず断念。
スクリーン制作
スクリーンを作る過程でわかったことは、1枚のスクリーンではしっかりと像が映らないということ、2枚重ねにすると暗闇で後ろの壁が黒ならば結構くっきり見えて良い感じだったが、明るい部屋ではうっすらしか見えない。今回のライブではライブ照明を使って演出がしたかったので明るい部屋でもはっきり見えるようにする必要があったので、試した結果**4枚重ねに決定した。**写真は4枚重ねの実験の時の写真
そして、結構苦労したのがスクリーンの設置方法、今回試し物を挙げると
- スクリーンの上辺に針金を貼った物を 4 枚作り、バトンに紐で固定してぶら下げる 結果:失敗 4枚の間に空気が入り隙間ができ、プロジェクターで投影した像が複数できでしまった。
- 上だけじゃなくて下辺にも針金で固定し、4枚を上下辺の両辺で一つに固定しぶら下げる 結果:失敗 結局空気は抜けず、複数の像ができてしまう。また、上下辺を固定したことで巻き取ることができな行くなった。
- 角材でフレームを作り4枚を障子紙のように固定する 失敗 切り出し、ピンと張ったフィルムをフレームに画鋲で固定することを4回繰り返したが、フィルムに直に画鋲を打ってしまうと、30分ぐらい経つとフィルムが伸びてシワだらけで、映像に綺麗に映らない。(フィルムの間に空気はほぼ入らなくなったので像の問題はこの方法で解決)
- 3.のようにフレームに貼る前にフィルムの4辺に養生テープを貼り伸びないようにした 成功 3. のように時間がたってもフィルムが伸びることもなく成功した。
今回のスクリーンは縦 210cm 横 3m15cm の大きさなので、キャラクタを等身大投影しても結構余裕がありました。
でも、貼ってから 4 日経つとやはり伸びてくるらしく実際のライブ時にはシワができていたので、改善の余地あり。
反省
- フィルムは薄いとすぐにシワになるのでできるだけ厚い 0.1mm の物を使った方が楽(高いけど)
- 1パターン作るには3人ぐらいいないと難しく、作り終えるまでに4時間ぐらいかかったので、かなり大変
- フレームには倉庫に転がっていた角材を使ったため、しっかりと固定ができず持ち上げたら角材が割れてしまったので、ちゃんと強度を考えるべきだった
機材について
機材一覧
- Macbook Air 2015 動画再生用
- VDMX5 動画再生ソフト
- EPSON EB-G5350 プロジェクター
- スピーカー SX300 を 2 発、RLX118 を 2 発
- 音響セット(後述)
- 照明セット(後述)
- フォグマシン スモーク演出用機材
映像
映像の再生環境で大事なのが矩形調整ができること、映像専用のソフトを使った方が楽なので、今回は VJ ソフトの[http://vidvox.net/:title=VDMX5]の無償版を使用した。無償版ということもあり設定などを保存することができないが、ポリッド投影するだけならば保存ば必要ないし、再生時間の制限もないので無償版で十分。
実際にスクリーンに投影してみると画面で見るより青っぽくなる印象があるので、これも VDMX5 内で調整した。
プロジェクターは EPSON の EB-G5350 を 1 台使用、ビジネス用プロジェクターということもあり、5000lm ぐらいある、ただし焦点距離が大きいのでスクリーンとの距離が 5 メートルぐらい必要でした。
音響
今回、バンドさんをお呼びして演奏をして下さった為、音響のセットはバンド向けにセッティングされていたので、それを利用して、PC からの音声を再生しました。
スピーカーは SX300 を 2 発、ELX-180 を 2 発。
照明
今回はスクリーンを中央に設置したため、両サイドに照明を配置した。
今回照明で悩んだのはスモークを炊くか炊かないか、スモークを焚いた方が演出照明は綺麗に見せられるのですが、スモークを炊くと照明が空気中で乱反射するためスクリーンにも光が当たってしまい、映像とのリアリティが無くなるのが悩みどころでした。また、プロジェクターの光の筋も見えてしまうのでどうしようかという感じでした。 結果としては炊きました。スクリーンとプロジェクターの間には炊かずに、客席の方に炊きました。時間が経つにつれて空気に馴染んでくれるので、丁度いい感じに薄く炊けました。
今回使用した照明機材は
- フレネル 1000w (ゼラ 72) 青地用
- フレネル 500w 目潰し用
- パー缶 PAR64
- ムービングヘッド vizi led spot (American DJ)
- マジックボール ノーブランド トモカ電気で購入
- エリプソイダルスポット Source4 ETC 星柄のゴボ使用
本番
当日は、お客さんが 100 人以上来場されたようで、色々なご感想をいただきました。
- 楽曲を客の投票とかで募集してほしい。
- バンドやダンスとの同期も見てみたい。
- もっとスクリーン大きい方がいいかも。
- 客席で、後ろの方に行くと音が悪い。 など
でした、機材トラブルなんかもあり申し訳なかったです。
でも、
- またやってほしい
- 運営に参加したい
- 初めて軽音楽部のバンドを生で見た など
嬉しい意見もありました。このイベントでバンドにも興味が湧いて下さった意見が特に嬉しかったです。
ざっとまとめた内容ではこんな感じです。この記事では僕が関わった内容しか書かれていないので、別記事で他の運営スタッフから聞いた話をまとめられたらいいなって思います。